粉薬の飲ませ方
小さなお子様の場合、粉薬の味やざらつきを嫌がり、飲めないことがあります。飲ませ方の工夫をご紹介します。
(※ただし、お薬を水や飲食物に混ぜる場合、時間が経つとお薬の成分が変化してしまうことがあるため、お薬は飲ませる直前に1回分だけ混ぜてください。作り置きはしないでください)
~乳児・幼児(1ヶ月~5歳未満)におすすめ~
①少量の水に溶かす
1.粉薬をお皿にあけ、少しずつ水を加えてシロップ状(液体)にする
2.溶かしたお薬をスプーンやスポイト、哺乳瓶の乳首を使って飲ませる
★横向きにして飲ませるとお薬がこぼれにくいです!
★スポイトを使用するとき、お薬は少しずつ飲ませてください
(目安:目盛0.5mL)
②お薬団子を作る
1.小皿に粉薬をあけ、1滴ずつ水を加えてペースト状(団子状)に練る
2.手指をきれいに洗い、指先に練った薬をつけて口の中(上あごや頬の内側)
に塗り付ける
3.お薬が口に残らないように飲み物を飲ませる
★舌の上に塗ると苦味を感じるため避けましょう!
③食べ物に混ぜる
1.粉薬に好みの食べ物を少量(スプーン1~2杯くらい)加えて食べさせる
2.口の中に食べ物やお薬が残らないように水を飲ませる
★均一に混ぜるよりも、粉薬を挟むようにして食べさせるとよいです。
(例)アイス→粉薬→アイス
★ミルク、ごはん、はちみつには混ぜないでください
(※▼お薬と飲食物の飲み合わせ▼参照)
~お薬と飲食物の飲み合わせ~
★混ぜてはいけない飲食物
- ミルクやごはんは栄養源であるため、混ぜないでください。味が変わって飲み残したり、ミルク嫌い・ごはん嫌いになる恐れがあります。
- 1歳未満の乳児には乳児ボツリヌス症を発症する危険性があるため、ハチミツは与えないようにしてください。
- 炭酸飲料やスポーツドリンク、果汁の多いジュースなどはお薬の吸収や効果に影響を与えてしまうため混ぜないでください。
坐薬の使い方
坐薬を使う目安は、熱が38.5℃以上になったときです。
ただし、熱が高くても機嫌がよく元気なときや、寝ているときは使う必要はありません。
お子様の症状や様子をみて使ってください。
~使い方~
1.坐薬を入れる前に手をキレイに洗う。
2.先のとがった方から肛門に入れ、しっかりと押し込む。
★1回1/2個や2/3個などの指示があるときは、包装の上から清潔なカッターや
はさみ、包丁などで切って使ってください。
3.入れた後しばらくの間、肛門をティッシュなどで押さえ坐薬が出てこないこ
とを確認する。
4.終わったら手をキレイに洗う。
☆ポイント☆
- 坐薬を入れるとき、坐薬の先を水またはオリーブオイル、ベビーオイルをつけると滑りやすくなり、肛門に入れやすくなります!
- 冷蔵庫から出してすぐに使うと、冷たくて刺激を感じるため痛がったり、便と一緒に出てきてしまうことがあります。
坐薬を使う前に室温に戻すか、手で少し温めておくといいですよ!
~2種類の坐薬を使用するとき~
坐薬を入れるタイミングによって、お薬の効果が変化することがあるため注意が必要です。
●アルピニ―坐剤(熱を下げる)+ダイアップ坐剤(けいれん予防)
けいれんを抑える効果が弱まらないように、まずダイアップ坐剤を入れます。
その後30分以上間隔を空けてからアルピニ―坐剤を入れます。
●アルピニ―坐剤(熱を下げる)+ナウゼリン坐剤(吐き気止め)
吐き気止めの効果が弱まらないように、まずナウゼリン坐剤を入れます。
そのあと30分以上間隔を空けてからアルピニ―坐剤を入れます。