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呼吸器内科

診療科からのお知らせ

呼吸器内科では長引く咳や痰、血痰、ゼーゼーする、息が苦しい、胸が痛むなどの症状でお困りの方や、健診で肺に影を指摘された方、肺機能の低下を指摘された方、また経皮的酸素飽和度が低い方などに対して、気管支や肺、胸膜などの呼吸器系器官に異常がないか呼吸器専門医が診療し適切な治療を行います。

診療内容・特色

呼吸器内科では主に下記疾患に対する診断と内科的治療を行います。

  • 胸部異常陰影:CT検査を行います。本当に影がある場合は血液検査や喀痰検査、気管支鏡検査なども追加して、経過観察で良いか、治療を要するか見極めます。健診で肺に影を指摘された場合、自覚症状がなくても下記のような疾患が見つかることがあります。放置せず必ず精密検査を受けていただくことを勧めます。
  • 肺癌,胸膜中皮腫:肺癌は喫煙者に多い病気ですが、非喫煙者の女性でも起こることがあり安心できません。CT検査や気管支鏡検査,その他の全身の精査を行い、正確な病理診断と進行度(病期,ステージともいいます)を把握します。手術や放射線治療が勧められる場合は実施可能施設へご紹介いたします。進行期で手術や放射線治療が適応にならない状況でもがん薬物療法が実施できます。年々がん薬物療法は進歩していますので、進行期の肺癌と診断されてもあきらめずに治療方法を相談しましょう。また胸膜中皮腫はアスベスト暴露との関連が強い悪性腫瘍で、暴露から長期間経過後(約40年)に発症します。疑わしい場合は胸腔鏡検査が勧められるため実施可能施設へご紹介いたします。手術不能の場合でも当科でがん薬物療法が実施できます。労働者災害補償保険制度や石綿健康被害救済制度を受けられる可能性がありますので、中皮腫と診断されたら、まずは最寄りの都道府県労働局や労働基準監督署、もしくは環境再生保全機構に問い合わせてください。
  • 慢性閉塞性肺疾患(COPDともいわれます):タバコ煙により気管支に炎症が生じ肺組織も破壊された結果、空気の通り道(気道)が息を吐くときに狭くなり、慢性の咳や痰、動作時の息切れや酸素飽和度の低下をきたします。禁煙が最も重要です。進行するとじっとしている時にも症状が現れ、在宅酸素での生活を余儀なくされることもあります。かぜから肺炎になりやすく、急に呼吸状態が悪化することもあるため、日々かぜの予防を心がけることや肺炎球菌、インフルエンザワクチンなどを定期的に行うことが大切です。吸入薬で気道をひろげ症状を和らげるお薬があります。
  • 気管支喘息:気管支に主にアレルギー性の炎症が続くことで様々な刺激に対して気管支が敏感になり、発作的に気道が狭くなることを繰り返す病気です。夜間から朝方に悪化する咳や息苦しさ、ゼーゼー、ヒューヒューという音が特徴です。ハウスダストやダニ、ペットのフケ,かびなどに対するアレルギーが原因のことが多いのですが、かぜのウイルス、天候・気圧の変化、ある種の薬剤などで発作が誘発される方もいます。症状が誘発される状況が分かっている方はそれを避けることで発作が起こりにくくなります。気管支の炎症は自覚症状がなくても水面下では持続しているため、症状を起こさないように吸入ステロイド薬というお薬を継続して使用することが、将来の重症化を避ける上でとても重要です。年々喘息の治療も進歩しており、症状に応じて様々なお薬を追加することがあります。
  • 呼吸器感染症:呼吸器系は外界と空気を介して直接交わっているため、様々な病原体(ウイルス、細菌、結核菌、非結核性抗酸菌、真菌:かび)に頻繁に侵されます。病原体が炎症を起こした部位により気管支炎、肺炎、胸膜炎などと呼ばれます。若い方でも肺炎にかかりますが、ご高齢の方や基礎疾患をお持ちの方、免疫力が低下されている方では命にかかわる事もあり注意を要します。またご高齢の方で肺炎を繰り返す場合は嚥下機能が低下したことによる誤嚥性肺炎の可能性が高く、食事形態や食べ方の調整を要します。たとえ誤嚥しても肺炎まで至らないように口の中を清潔に保つことが大切です。
  • 間質性肺炎:肺は肺胞(はいほう)という小さな風船状構造の集まりです。肺胞の壁に炎症が起こり、酸素取り込み能力の低下、肺の硬化、肺活量の減少を起こすのが間質性肺炎であり、肺胞の中に炎症が起こる、いわゆる肺炎とは区別されます。痰を伴わない咳や動作時の息切れが特徴です。原因不明である特発性と呼ばれるものから、かびや鳥、その他の生活環境中の抗原が原因となる過敏性肺炎、お薬が原因の薬剤性肺炎、また膠原病という病気が原因になることもあります。かぜや身体的なストレスを契機に急激に病状が悪化する方もいます。治療としては炎症を抑えるステロイド薬を使用する場合や抗線維化薬というお薬を使用することがあります。特発性の間質性肺炎で症状の重い方では国の指定難病として医療費の助成が受けられる場合があります。
  • サルコイドーシス:肉芽腫(にくげしゅ)という小さなしこりが全身に起こり得る原因不明の病気です。胸の中のリンパ節や肺、眼、皮膚にできることが多いことから、通常は胸部異常陰影や眼の症状(霧がかかったように見える、虫が飛んでいるように見えるなど)が初発症状となります。胸の中に病変がある場合、気管支鏡検査で診断することも可能です。原因不明といわれると不安になる方も多いと思いますが、約70%の方は自然に良くなります。肺や心臓、腎臓、神経などに病変があり症状が重い方にはステロイド薬が必要になります。また指定難病として医療費の助成を受けられる場合があります。
  • 気胸:肺の表面に穴が開き、吸った空気が肺の外側(胸腔:きょうくう)に漏れて溜まり肺がしぼみます。胸の痛みや息苦しさを伴うことがあります。喫煙者や若い細身・長身の男性では肺の表面にブラという弱い組織ができやすく、この破綻によることが多いとされています。肺の虚脱が強い場合は胸腔に漏れ出た空気を逃がすためにドレーンというチューブを胸腔に留置して治療します。数日経過をみても空気漏れが止まらない場合は胸腔鏡下手術が必要であり、実施可能施設にご紹介します。上述のような呼吸器疾患をお持ちの患者様で気胸を併発した場合、空気漏れがなかなか止まらないことがあります。
  • 呼吸不全:肺は新鮮な酸素を体内に取り込み、不要になった二酸化炭素を体外に排泄する働きがあります。呼吸器疾患の病状が進行しこの働きがある程度以上に妨げられると、酸素欠乏から強い息切れを感じたり、全身の細胞機能や脳・心臓などの重要臓器機能に影響が生じます。このような状態を呼吸不全といい、在宅酸素療法が必要になります。一般に在宅酸素療法を要する状況では身体障害申請をすることが可能です。

その他にも様々な呼吸器疾患の内科的診療を行っています.外科的検査・治療、放射線治療、感染性の高い結核の治療が必要な場合は実施可能施設にご紹介いたします。

呼吸器系には腫瘍、感染症、アレルギー、免疫異常、異物吸入反応などによる多種多様な病気が起こり、また生活習慣や他の身体疾患とも強い関連があります。そのため問診ではこれまでのご病気のことに加えて、ご家族の病気のこと、服薬歴、受動喫煙も含めた喫煙歴、ご職業のこと、アレルギーの既往、飼育歴(哺乳類、鳥類など)、吸入歴(アスベスト接触歴、加湿器や羽毛製品の使用状況など)、家屋の状況(木造,築年数)など細かなことまで伺っています。またご病状によっては日常生活への影響も大きいことから、当院までの通院時間や通院手段、家族構成などについても確認させていただくことがあります。診療上必要なこととしてご理解ください。

医師紹介

常勤医

金本幸司

    ■役職:部長

    ■出身大学:山形大学医学部(1996年卒)

    ■所属学会:日本内科学会、日本呼吸器学会、日本呼吸器内視鏡学会、日本臨床腫瘍学会学会、日本結核・非結核性抗酸菌症学会、日本プライマリ・ケア連合学会、日本老年医学会、茨城県総合健診協会

    ■指導医・専門医等:総合内科専門医・指導医、呼吸器専門医・指導医、気管支鏡専門医・指導医、がん薬物療法専門医・指導医、日本がん治療認定医機構がん治療認定医、結核・抗酸菌症指導医、プライマリ・ケア認定医、老年病専門医・指導医、日本医師会認定産業医、茨城県肺がん検診研究委員会委員

    ■メッセージ:土浦市出身で、20年以上茨城県南地域において呼吸器内科専門医として診療してきました。呼吸器疾患でお悩みの方や地域の先生方にとって私の存在が少しでもお力になれば幸いです。これまでの知識や経験に固執せず、常に新しい知識や技術の習得に励み、皆様一人一人に最適な呼吸器診療を提供できるように努めます。ぜひお気軽にご相談いただき、一緒に対応方法を考えさせて下さい。

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