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救急医療科

「救急医療科」のご案内

2019年5月より「救急医療科」を開設しました。

病院理念のひとつでもあります「救急医療」のより一層の充実が図られることになります。
当院の救急医療は、これまでも地域の中核病院として、24時間365日年間約3000台の救急車搬送の受入を最善の努力で行って参りました。
この度、救急医2名が常勤で就任したことにより、「救急・外傷センター」を設置し、より一層の救急医療の充実が図られるとともに地域の皆様への貢献として、災害医療にも取り組んでいく覚悟でございます。
今後とも、地域の中核病院として皆様の安心と安全のため、救急医療に尽力いたしますので、よろしくお願い申し上げます。
                                   2019年6月 病院長

認定・指定施設

指導医認定施設

当院は、日本救急医学会より「指導医認定施設」に認定されました。 

(画像をクリックすると大きな画像が表示されます)                                

腹部救急認定医・教育医制度認定施設

当院は、日本腹部救急医学会 腹部救急認定医・腹部救急教育医認定制度規則により腹部救急認定医・救急医制度認定施設として認定されました。

(画像をクリックすると大きな画像が表示されます)   

救急医療科の診療について

1・診療方針
救急医療科は2019年5月に開設、診療を開始致しました。
当科は救急科専門医4名の常勤医を中心に、救急科専攻医、その他非常勤救急医1名にて、昼夜を問わず「断らない救急」をモットーに、稲敷地区はもとより、取手市、つくば市、土浦市に至るまで広域より救急要請を受諾し、診療に取り組んでおります。当院は2次救急病院を標榜しておりますが、全スタッフが救命救急センターでの勤務経験者であり、その経験を活かし、軽症の1次疾患から最重症疾患である3次疾患に至るまで受け入れる、地域の中心的救急病院を担うことを目指しております。救急車のみならずウォークインの救急患者さんに対しても常に対応しております。県内では救命救急センター以外、救急科を単独で標榜する施設はほとんどなく、高度な救急医療と集中治療を実践しております。当科は地域のニーズ、社会変化に柔軟に対応できるべく、より質の高い救急医療の提供が維持できるようスタッフ共々一丸となって努力してまいります。

2・対象となる疾患
基本的には軽度から最重症に至る救急疾患でありますが、主な疾患は以下であります。
 ①意識障害:脳血管障害、代謝性障害など
 ②急性呼吸不全、慢性呼吸不全の急性増悪
 ③急性循環不全:ショック状態、急性心筋梗塞、狭心症、心不全、不整脈など
 ④外傷:交通事故、転倒等による外傷から多発外傷まで
 ⑤特殊感染症:各種感染症から多臓器不全に至る敗血症まで
 ⑥急性中毒:急性薬物中毒、農薬、ガス中毒まで
 ⑦急性消化管疾患:急性腹症、消化管出血など
 ⑧環境障害:(熱中症、低体温症など)
 ⑨心肺停止:目撃のある心肺停止から蘇生後患者まで
 ⑩その他:熱傷、電撃症、溺水など

3・診療体制
初療室3床、HCU(集中治療室)10床を有し、常勤救急医を中心に初療を行い、日中のみならず夜間も各科オンコール体制を敷いており、24時間365日高度な検査(一部除く)と緊急手術も対応可能となっております。特に循環器疾患に対しては、循環器専門医が随時緊急心臓カテーテル検査を施行できる体制をとっており、外科、脳神経外科、整形外科についても常に緊急手術を施行できる体制となっております。当科医師は早期退院を目指した低侵襲手術(腹腔鏡、胸腔鏡手術)も得意としており、他科と協力し、外傷、気胸ならびに急性腹症の手術対応も行っております。また、複数診療科にまたがる疾患に関しましては各科同時に集学的加療を実践致しております。さらに、重症救急疾患に関しましては救急医療科医師が引き続き入院管理を行っております。当院では、医師・看護師・薬剤師・放射線技師・検査技師・臨床工学技師・理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・ケースワーカー・栄養士および事務職員など、病院の全総力を結集し、チーム医療を目指しています。

4・救急外来
救急隊からの電話連絡(ホットライン)には医師が直接対応し、救急車で来院される方に対し、救急外来担当医が初期診療をおこなうER体制をとっています。ファーストタッチした担当医が初期診療を行い、診断した上で、専門医の診療が必要と判断した場合には診療を依頼し、不要と判断した場合には帰宅を許可します。また、集中治療が必要とされた重症疾患や外傷症例は当科で入院を担当致します。平日の昼間は、救急科専門医が中心となり、主に救急車で搬送される患者に対して診療を行います。尚、夜間ならびに休日はトリアージナースによって判定(トリアージ)を行い、重症度・緊急度の高い患者様からの診察体制をとっております。

5・病院前医療
2022年5月より稲敷広域消防本部の協力の下、月曜日~水曜日の日中にドクターカーの運用を開始致しました。「ドクターカー」とは消防からの要請により、医師、看護師等の医療スタッフと現場での処置に必要な医療器材を搭載して現場や患者を搬送途上の救急隊とのドッキングポイントへ向かう緊急車両であります。重症疾患や外傷患者、多数傷病者事例などにおいて病院へ到着する前より少しでも早く、医療提供することにより救命率の向上を果たすことを目指しております。認知度の向上に伴い要請数の増加がみられております。

ドクターカー

6・災害医療
2020年5月に当院は災害拠点病院に指定され、地域の災害医療の中心的役割も担っております。専門研修を修了したDMAT(災害派遣医療チーム)を有し、院内外の訓練に参加し、来るべき災害に備えております。

日本DMAT訓練から

7・教育
当科は筑波大学救急・集中治療科の連携研修施設となっており、救急科専攻医の育成を行っております。また稲敷地区メディカルコントロール協議会の教育研修施設となっており、救急地域災害の対策と教育指導、救急救命士/救急隊員への病院前救護体制の実践的指示、検証、教育、off the job training(ICLSコース、JPTECコース、MCLSコース)の開催などを通じて地域救急医療体制の向上にも努め、実践しております。

ICLSコースから

8・実績
2019年度は3,304台と過去最高の救急搬送数に至りましたが、2020年度以降は新型コロナウィルス感染症の影響から不要不急の地域救急要請患者数が減り、2021年度は計2,858台と2020年度と比較し、ほぼ横ばいではありますが、今年度は3,000台を超える搬送件数になっております。重症疾患患者は依然として多く、搬送後、緊急入院となる患者は1,347人(47.1%)と約半数を占めております。年齢別には65歳以上の高齢者の搬送が大半を占め、80歳を越える超高齢者の搬送も目立っております。疾患別では、事故、外傷などの外因性疾患に比べ、引き続き内因性疾患が優位となっております。

医師紹介

常勤医

瀬口 雅人
■役職:副院長・内科部長
■出身大学:山口大学(昭和60年卒)
■得意分野:救急診療、血液悪性腫瘍(白血病、悪性リンパ腫、多発性骨髄腫など)の診断と治療
■所属学会:日本救急医学会、日本血液学会、日本内科学会
■指導医・専門医等:日本救急医学会専門医、日本血液学会指導医・専門医、日本内科学会専門医
■メッセージ:地域に根ざした血液内科医、救急医、総合診療医を目標にしています
佐藤 孝幸
■役職:救急・外傷センター長 兼 救急医療科部長
■出身大学:長崎大学歯学部(1992年卒)、山口大学医学部(2006年卒)
■経歴:東京女子医科大学東医療センター 救急医療科 医局長、東京女子医科大学東医療センター 救急医療科 講師
■指導医・専門医等::医学博士、歯学博士、日本救急医学会救急科専門医・指導医、日本臨床救急医学会評議員、日本口腔外科学会口腔外科専門医、日本腹部救急医学会認定医、臨床研修指導医、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医、日本DMAT隊員(統括DMAT)、日本救急医学会関東地方会幹事、ICLSコースディレクター・インストラクター、MCLS世話人・インストラクター
矢口 慎也
■役職:救急医療科部長
■出身大学:弘前大学医学部医学科(2004年卒)
■得意分野:救急医学、集中治療医学
■所属学会:日本救急医学会、日本集中治療医学会
■指導医・専門医等:日本救急医学会専門医・指導医、日本集中治療医学会専門医、医学博士、JPTEC・JATEC・エマルゴインストラクター、ISLSファシリテーター、BLS・ACLS・MCLS・ABLS・FCCSプロバイダー
■メッセージ:病院前救急医療から入院後の集中治療まで継続して診療させて頂きます。
古川 琢斗
■出身大学:香川大学医学部(2021年卒)
■得意分野:救急医療
■所属学会:日本救急医学会、日本集中治療医学会
■メッセージ:6ヵ月と短い間ですが、県南の地域医療に貢献します。
松本 大昌
■出身大学:高知大学医学部(2014年卒)
■得意分野:救急医療
■所属学会:日本救急医学会、日本外科学会
■指導医・専門医等:日本外科学会専門医、日本DMAT隊員
■メッセージ:地域医療に貢献します。

非常勤医

坂本 彩香
■得意分野:救急医学、集中治療医学
■所属学会:日本救急医学会、日本集中治療医学会
■指導医・専門医等:日本救急医学会専門医、日本集中治療医学会専門医

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