明けましておめでとうございます。
宮崎は雲ひとつない晴天の、まことに爽やかで清々しい元旦でした。皆様も決意新たに新年をスタートされたことと存じます。
1月1日に津波を伴う大規模な能登半島地震が起きました。倒壊した建物や道路に寒風が吹きつけ、雨までも降り注ぐ映像を見ながら、避難生活の方々の厳しさを思うと胸が痛みます。一日でも早く、心身共に温かく過ごせる時が来ることを祈るばかりです。1月2日には羽田空港で火の玉のように燃えながら滑走するJALの旅客機に呆然としました。安全文化の最たる場所での大惨事に繋がる事故であったことと、あの状況で乗客全員が助かった奇跡に驚くことでした。連日の出来事を見ながら自然への畏怖や人の持つ運命の有様を考えさせられることでした。
令和6年の医療界は、診療報酬・介護報酬改定に始まり、医師の働きかた改革などが施行されます。この働き方改革は単に医師だけの問題ではなく、これまでの日本の医療の在り方、成り立ちを大きく変えていく可能性があります。地域医療がより良い方向に向かっていく改革になるように、医療者をはじめ、国民みんなが見守っていく必要を強く感じます。
病院では緩和ケア病棟の増床に伴う内部の改築や外壁補強工事が進んでいます。寒風の中で作業に取り組む作業員の方々には頭が下がりますし、なによりも入院の方々をはじめ関係者の皆様には振動や破砕音で多大なご迷惑をおかけし申し訳ない状況です。より良い療養環境をご提供するための苦渋の期間であることを何とかご理解いただきながら、スタッフ一同、今できることをコツコツと真摯に行い、希望の槌音と共に完成の時を心待ちする日々です。
昨年からベトナム人の技能実習生に介護を学んでもらっています。穏やかで礼儀正しい方々ですが、技術・知識を積極的に吸収しようとする姿勢は真剣で、私たちも育成する責任をひしひしと感じてます。祖国で活躍する彼女たちの姿を想像しながら共に成長していきたいと思います。
辰年は大きな変化がある年と言われ、世の中の様々なことが揺れ動く年になりそうです。スタッフ一同、地域のため、患者さん方のために、そして仲間のために自分は何ができるのかを常に考えながら皆様と共に歩く1年にする所存です。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
令和6年正月
病院長 田畑直人