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新年のご挨拶

新年のご挨拶 - 日に新たに、日々に新たなり

病院長  田畑 直人

 明けましておめでとうございます。新春のお喜びを申し上げます。

 瞬く間に全世界に拡がった新型コロナウイルス感染症は、今も感染者・死者の増加が続いており、政治・経済をはじめ人間社会にこれほどまでに大きな影響を及ぼすとは当初は想像ができませんでした。強権的な管理政策をとった国、自粛要請で対応してきた国、成り行き任せで集団免疫を目指した国等々、壮大な社会的実験とも言える感染対策が世界規模で行われてきましたが、いずれもウイルスの前では力なく右往左往している現況です。いまだにマスク、手洗い、三密回避が主戦武器であることを考えると、目に見えない敵を前にしての無力さに呆然としてしまいます。

 今、私たちは歴史的な大変化の最中を生きているに違いありません。テレワーク、WEB会議、オンライン授業、遠隔診療・・・難航すると思われた様々な改革が否応なく進み、人々のライフスタイルや価値観まで変わっていこうとしています。他者への思いやりなど、残すべき人の心までが薄らいでいくことがないように祈るばかりです。

 宮崎も厳しい医療状況に置かれていますが、私たちはコロナ感染症以外の医療にも向かい合い続ける必要があります。その一つに、さまざまな症状で苦しまれている担癌患者さん方へのサポートがあります。この度、院内に16床の緩和ケア病棟を開設いたしました。専門医師を中心に、より良い療養環境とケアを提供し、ご家族の皆さんとご一緒に患者さんにより寄り添ってまいります。

 私たちは、医療者としての”心と技”を磨きながら、社会の要望に応じて変化していく必要があります。従来の消化器肝臓病センター、生活習慣病センター、リハビリテーションセンターに緩和ケアセンターを加えた4つのセンターを有する多機能型病院として、これまで以上に地域の皆様のお役にたてるよう努めてまいります。

 今は先が見通せない暗闇の中ですが、歩み続けるならばトンネルの出口のように必ず光が見えるはずです。漠然と将来を案ずることなく、今日は昨日より良くなり明日は今日よりも良くなると信じて目の前の出来事に真摯に向き合い、鈍牛の如く一歩一歩踏みしめながら歩いていく年にしたいと思います。

 皆様にとって、幸多く明るい一年になられることを心からお祈りします。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

                                               令和3年 辛丑(かのとうし)元旦

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